病気・症状を泉大津内科医師が解説泉大津内科/あいの泉クリニック
拡張型心筋症について!!
ご覧いただきありがとうございます!!
今回は拡張型心筋症について解説させて頂きます(*^▽^*)
拡張型心筋症とは、心臓が通常よりも大きくなってしまい、血液を適切に全身に送ることができなく
なってしまう病気です。
発症すると、少しの運動での疲れ・手足の冷え・むくみなどを自覚するようになり、重症になると
日常生活を送ることもままならなくなります。
拡張型心筋症は遺伝子異常に関連したものや、ウイルス疾患に関連したものなどさまざまです。
同じ拡張型心筋症であっても原因や病気の進行度は異なり、治療方法もそれに伴って変わります。
心臓移植といった大きな治療を要することもあれば、内服薬やペースメーカーの使用などでコントロール
することが可能な場合もあります。
原因
拡張型心筋症の原因は、分かっていない部分が多々あります。
現時点では、遺伝子の異常・ウイルス感染・自己免疫疾患などが関与していると考えられています。
特に、小児期に発症する拡張型心筋症は、遺伝子の異常が原因となっているケースが多いと考えられており、
一般的に予後は不良といわれています。
このような背景もあるため、特に小児の拡張型心筋症の場合は、専門家の指導のもとで早期に対応することが
望ましいといわれています。
症状
ごく初期の場合には自覚症状がないこともあります。
しかし、症状が進行すると、倦怠感や動悸、少しの歩行や階段の上り下りでの息切れ、むくみや食欲低下などを
自覚します。
そのほか、夜間就寝中に症状が悪くなる傾向があり、夜間に呼吸困難や咳などがでます。
さらに、全身の臓器障害によって、黄疸や尿量の減少といった症状が出ることもあります。
心臓の中に血栓が形成されてしまい、それに関連した脳梗塞を起こすこともあります。
検査・診断
◦血液検査・・・BNPと呼ばれる項目を測定し、心不全の状態を評価します。
また、臓器障害を評価するために腎機能や肝機能項目のチェックも重要です。
さらに、心臓拡張の原因となりうる糖尿病などの代謝疾患や中毒などの評価も検討されます。
◦レントゲン写真・心エコー・CT・MRIなどの画像検査・・・
レントゲン写真では心臓の大きさや肺のうっ血具合、胸水の評価などを行うことができます。
心エコーでは心収縮機能の低下を評価することができるほか、逆流が生じていないか、
血栓が心臓の中に形成されていないかなども評価できます。
CTやMRIはさらに詳細に心臓の状態を確認することができ、長期的な予後の予測にも有益な検査です。
◦心電図検査・・・不整脈を評価するために心電図による検査も行われます。
短期間の記録に留まらず、ホルダー心電図や、イベント心電図、植え込み型心電計を
用いて長期間心臓の脈を観察することもあります。
さらに、心臓のカテーテル検査が行われることもあります。この検査では心臓の機能や血行動態を細かく
評価することができ、冠状動脈の評価も同時に行うことができます。
また、心筋生検を行い、心臓の形態評価を通して予後の予想に役立てることができます。
運動負荷検査を行い、日常生活における重症度を評価することもあります。
そのほかにも遺伝性疾患として発症していることもあるため、遺伝子検査を行うこともあります。
治療
内服薬や体内に固定するデバイス、心臓移植などがありますが、症状や病態に応じて治療方法が選択されます。
内服薬としては、β遮断薬やACE阻害薬、アレギオテンシン受容体拮抗薬が中心となり心不全の軽減に
効果を発揮します。
そのほか、むくみや不整脈などの症状に対応するために、利尿剤や抗不整脈薬が使用されることもあります。
ペースメーカーや除細動器といったデバイスを体内に留置することもあります。
CRTも急速に普及しつつあります。
これらの治療で改善しない場合に心臓移植が検討されることになります。
心臓移植の際には、移植までの生命維持のため、人工心臓が使用されることもあります。
拡張型心筋症では予後を予測しながら、治療・経過観察を行うことが重要です。
適切な治療方法を決定するためにも、拡張型心筋症の患者さんはできる限り専門家の指導のもと、
適切な診断と治療を受けることが望ましいです。
このよな症状が当てはまる方やそれ以外の症状でお困りの方、どんな些細な事でも構いませんので
お気軽にご来院、ご相談下さいね!! (*^-^
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